あの日みた魚の名前を僕たちはまだ知らない。

きっかけ

雇用局の威信をかけたおさかなさんチームとの合同イベント(2024/4/7実施)は入念な準備を重ねて行われた。

 

きっかけはひろこがニートを卒業したころまで遡る。

 

ちょうどアイスノンとゾアレをクソコラでチームに釣り上げ、ふたりが男ひろこといい雰囲気になり始めていたときだった。

 

※モテてる図

 

 

 

 

その一方で新規加入したスイカズラことすいちゃんは男ひろこのきつさからか、ひろことの会話をほとんどしていなかった。

 

すいちゃんと仲良くなりたいのに、このままでは存在だけなんとなく知っている近所の全裸のおっさんみたいな扱いになってしまうことを危惧したひろこは走り出した。全裸で。

 

 

すいちゃんとの絆を作りあげるために―――!

 

 


2023年9月18日

このころのひろこは、脊椎動物亜門から四肢動物を除外した動物群のような名前をしたチームとわちゃわちゃできれば、きっとすいちゃんとの仲が良くなるはずだという考えを持っていた。

 

しかし、そんな都合よく他チームと遭遇するはずもなく、ひろこはすいちゃんの前でイソギンチャクの真似をして全裸で揺れることしかできなかった。

 

 

 

 

周りからの雑な扱いに心を痛めたひろこは、この日もザラムザートのおばちゃんに心を癒してもらっていた。

 

 

ここのおばちゃんだけは、ひろこが肌を密着させても嫌な顔一つしないで全てを包み込むやさしさをもっている。

 

そんなおばちゃんに心を許したひろこは、おばちゃんのはじらう顔が見たくて首に手を伸ばした。

 

そしてそのまま、ヘッドロックをかけた。

 

 

それが、ダーナさんからの初めてのチャットだった。

 

おばちゃんとの絡み合っているところをみられたひろこは恥ずかしさのあまり逃げ出したくなっていた。

 

ダーナさんの他にも人がぞろぞろと集まってきた。

 

 

 

 

ブルプロで初めてたくさんの女の子たちに囲まれて、思わずひろこの妄想が加速してしまいそうになった。

 

だが、自制心をもつ紳士たるひろこは己の心の弱さを恥じた。

 

自分に喝をいれるため、こう自分に言い聞かせた。

 

 

たった六文字にこめられた自分の弱さと向き合う男気溢れる発言に惚れない子などいるはずがない。

 

 

鋭い指摘をくらっても毅然と食い気味チャットをするその堂々たる態度はまさにモテ男の姿だった。

 

食い気味チャットはすべてを解決するのだ――。

 

 

まだあまり会話をしたことがなかったすいちゃんだったが、スマホで動画を直撮りするほどに笑っていた。

 

動画のタイトルには「真夏の夜の夢」となっていた。(なんで?)

 

 

とにかくあの日、真夏の暑さでも溶かせなかったすいちゃんの心をひろこは溶かしたのであった。

 

もしかしたら、すいちゃんとひろこのために彼女たちはやってきてくれたのかもしれない。

 

そして、彼女たちのチーム名は「おさかなさんチーム」だった。

 

どうして気づかなかったのだろう。

 

まさに脊椎動物亜門から四肢動物を除外した動物群のチーム名だった。

 

 

やがて、盛り上がった謎の集会も解散の雰囲気になった。

 

このときの盛り上がりようは凄まじく、ひろこはチャットを絶やさずに吐き出しまくっていたせいで集会の後半のチャットのSSが残っていないほどだった。

 

そんな集会での唯一残っていた解散時のチャットが

 

 

これだったので誰かが何かを言ったのであろうが、SSが残っていないので永遠の謎となった。

 

後日、すいちゃんと出会ったときにあの日の感想を言われた。

 

 

 

思えばこの日からすいちゃんとの会話が増えていった。

 

こうしてすいちゃんとの仲が深まり、すいちゃんの冒険者カードを汚すことにも成功したひろこは快感を覚えていた。

 

 

恍惚とするひろこに、ひとつだけ心残りがあった。

 

おさかなさんチームにすいちゃんとの仲を取り持ってくれたお礼を言えなかったのだ。

 

一体あの人たちはどこにいるのか、見当もつかなかった。

 

この日から、ひろことおさかなさんチームのかくれんぼが始まった。

 


釣り

おさかなさんチームを探し続けてから4か月後。

 

ひろこはになっていた。

 

 

 

 

いつまでたってもお礼が言い出せないひろこだったが、名前が変わったことによっておさかなさんチームに接触するきっかけができた。

 

なぜならさかなは虫を餌にして釣れるからだ。

 

アイスノンが虫の名前をつけてくれた理由は、ひろこの背中を押すためだったことが明白だった。

 

アイスノン、ほんとうにありがとう。

 

 

ありがとう、キスショットアイスノンハートアンダーブレード。

 

キスショットアイスノンハートアンダーブレードからもらった勇気を振り絞って、ダーナさんにプライベートチャットを送る。

 

 

 

釣れなかった。

 

仕方がないので、ひろこをうんてぃだと思っているチームのえとわるのリーダーも虫を餌にして釣ってみることにした。

 

 

 

釣れなかった。

 


寿司屋始めました

それから2カ月後にはだったひろこがツッコミになり、そしてようやく天上院ひろこに名前が戻った。

 

頭のキレるひろこは、おさかなさんチームに会えないのなら仕入れればいい、というアイデアを形にし、雇用局で寿司屋を経営することにしたのだった。

 

この日も、拉致に長けたあまにゅんが客引きをしていた。

 

 

 

 

あまにゅんはチームに加入したばかりのすずらんを捕まえて寿司屋に連れ込んだ。

 

すずらんが席に座ると、すぐさま大将が寿司をだしてきた。

 

 

その寿司は、シャリの上にβがのったβ寿司だった。

 

綺麗な円形をしていたはずのβは、大将が握り締めて寿司にする過程で細長くなっていた。

 

誰もが食べたくないと思ったβ寿司だったが、だされたものを残したくなかったすずらんは

 

 

そういってβ寿司に醤油をつけて食べていた。

 

おいしそうに(?)β寿司を食べるすずらんをみて大将があまにゅんに言う。

 

 

 

そもそもひろこは、おさかなさんチームを仕入れてほしかっただけなのにβ寿司とかいう謎ジャンルを作られてしまい、困っていた。

 

しかも漁獲量の少ないβだけを仕入れているせいで、供給できるβ寿司も少なく寿司屋としても終わっていた。

 

このままでは、寿司屋の経営が危ういと思ったクラインから天然のβを捕まえようという提案がされた。

 

 

 

 

みんなが無言でミンスターに向かうとあまにゅんがあるふたり組を見つけた。

 

そこには瓜二つのユリスさんとカノンさんという人がいた。

 

そしてなによりも注目すべきはその二人の掲げているチーム名だった。

  

 

  

偶然、あのチームに6か月ごしに再開することができたのだ。

 

そして、あの日と同じでしばらくするとおさかなさんチームのメンバーの群れが集まってきた。

 

 

魚群を前にしたあまにゅんの中で釣り人の血がうずいたのか、おさかなさんチーム向けにこんな提案をした。

 

 

おさかなさんチームを集めてなんとかお礼を伝えたかったひろこは、この提案をプッシュすることに決めた。

 

あの人たちにもう一度逢って伝えたい―――。

 

そんな気持ちから、かわいい嘘が飛び出した。

 

 

 

 

こんなひろこのカスみたいな発言にものってくれて、イベントもしてくれるというやさしさにひろこは涙をこぼすほどだった。

 

ついでにひろこは、ダーナさんに冷凍(ブロック)されそうになったことがあることをユリスさんにチクっておいた。

 

 

 

こうして、おさかなさんチームとの合同イベントの約束と冷凍ダーナの仕入れについての商談が成立し、6か月続いたひろことおさかなさんチームとのかくれんぼにも決着がついたのだった。


合同イベント対策本部

チーム合同イベントのため、雇用局からはあまにゅんとひろこ、おさかなさんチームからはダーナが招集された。

 

 

3人寄れば文殊の知恵とはよく言ったもので、難航するかと思われた会議は3人の溢れるアイデアと積極的な発言によって完璧な企画が完成した。

 

イベントは4/7(日)22時から23時半にかくれんぼをすることとなった。

 

みんなに喜んでもらうためにイベントを企画をすることのやりがいにひろこだけでなく、2人も気づきつつあったことは言葉を交わさずともお互いに感じていた。

 

 

三人での会議開始からひろこがひとことも喋らなかった結果、かくれんぼで隠れ役のひろこが見つかったら改名するということまで決まっていた。

 

だが、それでイベントが成功するのなら盛り上げ役に徹することをひろこは決意したのだった。

 


リハーサル

イベントために、数日前にはえとわるを拉致ってリハーサルを実施。

 

ひろこは持ち前のかくれんぼパワーで体のほとんどを床下に隠した。

 

 

自分の改名権を賭けられたことで時間ギリギリまで隠れ続け最後にみつかることが、イベントの盛り上げに必須だと考えたひろこは、おそらく全くバレることのないこの場所をみつけていた。

 

当然かくれんぼ開始から残り5分くらいまではバレない場所だが、実際に鬼がこの場所でどう相手を探し回るのか、もしみつからないのであればどれほど体をだしておけばちょうど見つかるのか、頭脳派のひろこは全てを数値化しデータあつめに励んでいた。

 

 

はずだった。

 

 

 

 

 

なぜかひろこの画面では床がめくれあがっていたせいで、鬼視点ではただ床で倒れていただけとなっていた。

 

しかし、リハーサルをすることでこのような”気づき”が得られる。

  

危うく当日に即パレポイントに隠れてしまうことを回避でき、より適した隠れ場所の見当もついたひろこは、長時間見つからずにかくれんぼをもりあげる隠れ役としての知見を獲得できた。

 

こうして準備は万全となったのだから、決してひろこは雑魚などはないのである。


合同イベント実施

イベント当日、アステルリーズビーチにぞろぞろと人が集まってきた。

 

 

 

 

この日のために、ひろこは対おさかなさんチーム用のギャグを徹夜で考えてきたのだった。

 

このギャグはいうなればアイスブレイク、チームの間の会話を弾ませるための起爆剤となるのだ。

 

チームの架け橋となるためのひろこの”覚悟”がそこに表れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この一声で2PTに分かれてSSをとることになった。

 

かおり、ユリス、カノン、でそ、あかね、ひろこのPTでSSをとる。

 

 

 

 

驚きのピンク髪率にひろこが迫害されたが、ユリスカノン双子コーデをみたでそがぽつり。

 

 

後日でそには「ひろこと双子になる権利」をプレゼントしました。(オメデト!)

 

一方のダーナ、美海、ストロベリーラッシュ、あまにゅん、はてな、ランプ、市民PTでも撮影。

 

 

 

こちらではいちにゅんの双子コーデが炸裂。

 

 

これにはランプちゃんもにっこり。

 

どうやら双子が流行っているようだったので、ランプちゃんには「市民と双子になる権利」をプレゼントしました。

 

わちゃわちゃと一通り撮影が終わったところで、ついにかくれんぼが始まろうとしていた。

 

 

あまにゅんからの説明が入り、鬼はダーナ、美海、ストロベリーラッシュ、あかね、あまにゅんに決定。

 

 

そして、今回勝手に賭けられたひろこの名前。

 

不本意だったが、イベントが盛り上がるならばとひろこはみんながわかりやすいようにと、雪だるまの着ぐるみを着る。

 

もちろんこれは、ギリギリまでみつからない裏付けがあるゆえの、鬼側へのプレゼントだ。

 

 

 

 

かくれんぼ前のプロレスもそつなくこなし、場が温まってきたところで隠れる側の場所探しタイムに突入。

 

 

ひろこは完璧な隠れ場所を見つけておいたのですぐさまスタンバイ。

 

他のメンバーもそれぞれ隠れる場所をさがす。

 

 

 

 

だいたいみんなが隠れ終わったところで、あまにゅんからかくれんぼのタイマー開始の合図がでた。

  

 

半年間おさかなさんチームに言いたかったお礼を言えなかったひろこと今夜もまた遊んでくれるおさかなさんチーム。

 

言葉でお礼はいえなかったけど、イベントをなんとか盛り上げて楽しんでもらうことでそのお礼を伝えたい、そんなイベントにしたいとひろこは思っていた。

 

こうしておさかなさんチームへの思いもこもったイベントを沸かせるためのハラハラドキドキの20分間のかくれんぼが始まった―――。

 

 

ひろこの夏が、終わった。

 

 

 

 

ひろこはなんとか見逃してもらえないかと画策したものの

 

 

すでに鬼はいなくなっていた。

 

残り19分。

 

ひろこはむなしくみんなのチャットを見つめながら、待機場所にとぼとぼと向かっていった。

 

そして別の場所では、でその前を鬼が通り過ぎる。

 

 

隠れる側にとっては鬼が近くを通り過ぎるときのハラハラを隠れる側のチャットで共有するのがこのかくれんぼの面白さだ。

 

しかし即バレして待機場所にいるひろこは、イベントを楽しむことも盛り上げることもできない。

 

自分の無力さにやるせなくなったひろこは、待機場所にいた鬼役のいちごさんに語りかけていた。

 

 

 

 

いちごさんは何も答えない。きっとひろこの深い話に心を打たれているのだろう。

 

 

 

その後、時間切れに近づくにつれてどんどんと鬼が隠れている人を発見。

 

 

 

そして時間切れとなったときには、はてなを除いて全員捕まっていた。

 

 

はてなは木にひっかかってたおかげで見つからずにすんだようだった。

 

 

その後、木にひっかかったはてなをみんなで救出。

 

  

 

 

鬼側も全員戻ったところで、ひろこが動く。

 

盛り上がらなかったのに改名権を行使されるなぞ、ひろこが許すはずがなかった。

 

改名される前に勢いで解散する流れに持っていく、幸いあまにゅんも改名のことを忘れているようだった。

 

 

自由とは、自分の手で掴み取るものなのだ。

 

ひろこ自らのチャットでこの場が解散するようにとどめを刺す。

 

 

 

ひろこがチャットを放つ前に、ダーナさんのチャットが炸裂。

 

行動するヤツだけ勝つのは、相手も同じ。

 

だが、まだ負けていない。

 

半年前にそうしたように、得意の食い気味チャットで解散させる。

 

 

 

 

ひろこのチャットなぞ誰にも届きはしなかった。

 

そして、もうこの名前でいくしかない空気になっていた。

 

 

美海さんのネーミングに憤りを感じかけたひろこだったが、すぐさま美海さんの意図に気が付いた。

 

最近のひろこは、局員からハゲと言われすぎているのだ。

 

これの何が問題かと言うと、ひろこは全くハゲていないのだ。

 

 

美海さんの意図は、ひろこに「ナッポをよけろ※」という新しいラベルを貼ることでみんなの目をひろこの頭から遠ざけることにあったのだ。

※ナッポをよけろと誰かに伝えている説とナッポによけろと伝えている説で論争がある。

 

要するに、ハゲは帽子を被ればわからないということだった――。

 

かつてキスショットアイスノンハートアンダーブレードがひろこを救うために名前をつけてくれたように、美海さんも第二のキスショットアイスノンハートアンダーブレードとしてひろこの前に現れてくれたのだろう。

 

これからはナッポをよけ続けることで、ハゲと言われなくなる。

 

そんな明るい未来がやってくる。

 

ひろこは自分の名前を「よけろナッポォ!」に改めるのだった。

 

 

 

こうして、合同イベントも無事終了となった。

 

 

 

 

美海さん、素敵な名前をありがとう。

 

そして、おさかなさんチームにもありがとう。


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